「リスティング広告 成功の法則(新版)」から学ぶ広告運用

新版 リスティング広告 成功の法則 おすすめ本

2013年出版の「リスティング広告-成功の法則(新版)」をいまさらながら読みましたので書評を書いてみます。

WEB広告運用の業界では有名なこの本ですが、やはり良書だと思いました。

初心者~中級者向けの本という印象ですが、自分がいるステージに合わせて何度も読み直しても学びが得られそうな本でした^^

書評を書きつつ、とくに検索連動型広告のところにフォーカスして特に参考になりそうな箇所をピックアップして備忘録的にまとめてみました。

「リスティング広告 成功の法則(新版)」特に参考になりそうな箇所6選

①消費者行動モデル「AISAS」を意識する

A:Attention(注意・認知)→GDN、YDN
I:Interest(興味)→GDN、YDN
S:Search(検索)→ 検索連動型広告
A:Action(購買)
S:Share(共有)

リスティング広告においては、消費者行動モデル「AISAS」を意識すると良いとのこと。

検索連動型広告をチョイスする場合、クライアントへの説明・報告・プレゼンで使える表現かもしれません。

実際にCVにつながりやすくて獲得効率が良いのは、よりAction(購買)に近い位置にいる検索連動型広告ですね。

インターネット利用時間全体に対する検索連動型広告の接触時間はわずか10%しかないと言われています。

一日のインターネット利用時間を8時間と想定すると、一日で検索連動型広告に触れる可能性がある時間はわずか48分の計算になります。

この48分は限りなく購入意識の高ぶった時間であるのは間違いありませんが、検索連動型広告だけでは残りの432分に訴求できないのもまた事実です。これこそが検索連動型広告の弱点といえます。

P20

これも知識と知っておくと何かと便利ですね。

②リスティング広告のメリット・デメリット

◎リスティング広告のメリット

  • 即効性がある
  • リアルタイムで変更可能
  • 希望のターゲットに訴求できる
  • クリック課金

P23

SEOから集客とは違い「即効性がある」というのが大きいメリットだと思います。

SEOの場合は早くて3ヵ月、遅いと半年でCVが発生しだすイメージですが、リスティング広告、とくに検索連動型広告ならうまくいけばすぐにCVが発生します。

また、オフラインの広告を否定するわけではありませんが、紙の広告と比較すると細かくターゲットを設定できたり、費用対効果を測定できたりで、何かと柔軟に対応できてメリットが大きいですね

◎リスティング広告のデメリット

  • 資金力
  • 運用コスト
  • 属人的である

P24

特に検索連動型広告の場合は、業種によっては1クリックあたり1,000円を超えるなどしてクリック単価が急騰している業種もあります。

こういうジャンルに参入する場合は資金力が必要になってしまいます。

また広告運用スキルについても、確かに有名な会社だからスキルが高いというわけでもなく、個々のスキルに依存してしまうところはあると思います。

③指名KWがSEO1位でも検索連動型広告を出すべきか?

SEO1位のキーワードであっても検索連動型広告を出すことによって、クリック数が50%高めることができたとGoogleが発表しているとのこと。

これについては検証したことがないのでなんとも言い難いですが、正直信じがたいところです。

ただ、「指名KWがSEO1位でも検索連動型広告を出すべきか?」については、この本にある通り、自社のブランド名やサービス名で競合他社が広告を出しているか否かで判断すればいいと思っています。

自社ブランド名キーワードで他社が広告を出していたとして、品質スコアで圧倒的に勝っているはずなのでコストはそこまでかからないはず。です。

④スマホの場合はサジェストキーワードが重要

特に、上部の検索窓のキーワード検索補助機能で表示されるサジェストキーワードが重要になりそうです。

スマホだとパソコンと比べて、2語、3語打ち込むのは面倒くさいからです。

2019年5月時点では5個表示されていますので、サジェストKW上位5個を意識すると検索ボリュームがあるキーワードを狙えるかもしれません。

⑤オフラインからキーワードを抜き出す

キーワードツールや自社サイト以外にも、ターゲットに合った専門誌や雑誌からキーワードを抜き出すと穴場キーワードが見つかるかもしれません。

あくまでターゲットとなるユーザーが検索しそうなキーワードであることが重要ですが、競争が激化してクリック単価が高くなっている業種であればあるほどこういったオフラインからキーワードを拾ってくることは重要ですね。

⑥良い広告文の指標は「クリック率」

  1. 多くのユーザーを自社サイトに誘導できる
  2. 品質インデックス、品質スコアに向上が見込める
  3. 競合他社にユーザーを奪われない

P96

①②は当然として、③の理由は見過ごされがちかと思いピックアップしました。

ただ、コンバージョンを目的としている場合は「クリックされることが目的」ではない。ということは強く意識しておきたいところです。

これを意識しておけば、無理やり広告文にキーワードを詰め込んでしまいたくなる衝動に耐えられるはずです(笑)

【書評】リスティング広告 成功の法則(新版)

検索連動型広告メインにピックアップしましたが、ディスプレイ広告、リマーケティングについても記載されています。

冒頭にも書いた通り、初心者~中級者向けの本という印象です。

2013年の本で古い情報のところもあると思いますが、SEMコンサルティングのプロが書いたリスティング広告の本質を学べる良書ですね。

  1. これからリスティング広告を勉強したい
  2. ちょっとリスティングをやったことがあるが、これから本格的に勉強したい
  3. インターネット広告代理店に入社したばかり
  4. WEB広告運用の経験はないけど、低予算(数万円程度)のリスティングを自社で回したい

という方にはオススメの本だと思います^^

ぜひ読んでみてください。

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